高齢者ケアの現場で、
「最近むせやすくなった」
「食事に時間がかかるようになった」
「声が小さくなった」
などと感じることはありませんか?
これらはすべて、
口腔機能の低下
と深く関係しています。
口腔機能の低下軽減
または、向上には
口腔リハビリが必要です。
特別な道具がなくても
短時間で毎日続けやすい
そんな口腔リハビリとして、
パタカラ体操は非常に有効です。
パタカラ体操とは?

パタカラ体操とは、
「パ・タ・カ・ラ」
という4つの音を
はっきりと発音することで、
口・舌・のどの筋肉を鍛える
口腔リハビリになります。
この体操は、
・食べる
・話す
・飲み込む
といった、生活の質(QOL)に
直結する機能を
維持・改善する目的で行われます。
特に高齢者では、
✔加齢
✔活動量の低下
✔会話量の減少
により、口の周りの筋肉が
気付かないうちに
衰えていることが多いのです。
「パ・タ・カ・ラ」それぞれの意味と効果
「パ」 唇を鍛える
「パ」は、
唇をしっかり閉じてから開く動きが必要です。
鍛えられる主な機能は
・口と唇をしっかり閉じる力(口唇閉鎖力)
・食べ物や飲み物のこぼれ防止
・発音の明瞭さ
現場あるある
「食事中に口から食べ物がこぼれる」
「ストローがうまく吸えない」
そんな方に特に意識して
いただきたい音です。
「タ」 舌の先を鍛える
「タ」は、
舌の先を上あごに
しっかり充てる動きがポイント。
鍛えられる主な機能は
・食べ物を口の中でまとめる力
・飲み込みの準備動作
・明瞭な発音
※注意点
舌の動きが弱い方は、
「ダ」「ナ」に近い音
になることがあります。
無理に正確さを求めず、
「舌を動かすこと」
自体を目的にしましょう。
「カ」 舌の奥・飲み込みに関係
「カ」は、
舌の奥を持ち上げる動きが重要です。
鍛えられる主な機能は
・咽頭への送り込み
・誤嚥予防(舌で食べ物が気道に入らないように塞ぐ)
・嚥下反射の促通
※嚥下反射は
食べ物が口に入ったときに
舌や喉の筋肉が反応し、
自動的に飲み込む準備を始める
プロセスのことです。
※注意点
「カ」の発声が弱くなると、
飲み込みのタイミングが
遅れやすい傾向があります。
むせが増えている方には特に重要です。
「ラ」 舌全体の動きと滑らかさ
「ラ」は、舌を素早く、
しなやかに動かす動きが重要。
鍛えられる主な機能は
・発話の滑らかさ
・舌全体の協調運動
・会話量の維持
「ラ」が言いづらい方は、
会話そのものが減っている
ケースも多くみられます。
介護現場での実践方法
基本のやり方
- 姿勢を整える(椅子に深く腰掛け背筋を伸ばす)
- 深呼吸を1回(この時手拍子などでリズムをとりながら呼吸をするとやりやすいです)
- 「パ・タ・カ・ラ」をゆっくり発音します
- 手順3を5~10回繰り返す。
- 1日2~3セットを目安に行います。
高齢者への声掛け例
- 「美味しくご飯を食べるために口の
体操をしましょう」 - 「声を出すだけでも大丈夫です」
- 「一緒に口の体操をしましょう」
「リハビリ」という言葉に
抵抗がある方には、
「お口の体操」
「声の体操」
と言い換えるのがおすすめです。
実施時の注意点
- 無理に大きな声を出さない
- 疲れている日は回数を減らす
- むせが強い場合は中止し
看護師や医師に相談する - 無理せず毎日少しづつ
続けることが大事
まとめ
パタカラ体操は、
・特別な準備がいらない
・短時間で出来る
・誤嚥予防・会話維持につながる
介護職の方が主役になって
行える口腔リハビリなので、
レクリエーションの
一環としても行えます。
日々のケアの中に、
「ちょっと声を出す時間」
を取り入れるだけで、
高齢者の生活は確実に変わります。
ぜひ、明日からのケアに
取り入れてみてください。
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